ML.K 8月例会

札幌市北区民センターでML.Kの8月例会がありました。参加者8人。
The Crew (KOSMOS)・18Chesapeake (All-Aboard Games)・Dominion (BGG)をプレイしました。

3人でザ・クルー。日本語版がこれから出るようですが英語版。協力型トリックテイクで全50回のミッションのクリアを目指します。トリックテイクとしては切り札スート1種を含むスート5種のマストフォローでいたって普通。プレイ開始前にタスクカードを指定した枚数だけ引いてプレイヤー間で分配します。自分に割り当てられたタスクで指定された特定の1枚をトリックに勝って獲得すればタスク達成。全員すべてのタスクを達成すればミッションクリアという塩梅です。プレイヤー間の情報共有には制限があるので、うまいこと味方の手札を推測してトリックを取ったり取らなかったりというゲーム。3~5人用ですが、人数少ない方が難易度下がるのかも。

4人で18チェサピークは割と新しめの18xxゲーム。マップの範囲は1830のちょっと南の地域で、登場する会社も1830と似ています。銀行$8,000なのと株取引がセルゼンバイなのとタイルの配置がメイフェア置きなのを除けば、ルールは1830とほぼ共通。箱には2.5~3.5時間と書いてありますが、登場会社数が1830と同じ8社に対してパーマネント列車の数も同じ構成なので、普通に早回しすれば1時間で誰かが破産する展開になるのではないでしょうか。他の18xxにときどきある列車輸出ルール(売れ残りの列車が定期的に強制的にゲームから除去されるルール)が採用されているので、全員結託して牛歩するというのもやりにくそう。
18xx系ゲームとしてはやや小規模に作ってあるので入門用にも最適という謳い文句。確かに借金等の特殊ルールの類はほとんどないのですが、雰囲気的に激しい株の叩きあいになることもあって18FL等の他の小型18xxと比べると難易度は高いと思います。破産最下位。

3人でドミニオン。陰謀2版+移動動物園で2戦1勝。動物がどうこうというよりは新システムの追放の運用が鍵になることが多いので、何でこのタイトルなのかよく分からないですね。

ML.K 7月例会

札幌市北区民センターでML.Kの7月例会がありました。参加者9人くらい。
Fuji Koro (Game Brewer)・Dominion (RGG)・Fast Sloths (2F-Spiele/Stronghold)をプレイしました。

例によってコロナ騒動で区民センターの部屋の定員は半分です。今回は少し広い部屋を取ったので何人来ても大丈夫でしたが、ほぼいつも通りの参加者数。といってもいつもの部屋で半減だと入れてないのですが。

5人でキックスターター発の話題作フジコロ。宝永大噴火の時代の富士山の地下を探検してドラゴンを倒して最後は火口から脱出するゲーム。タイトルのコロがどこから来たのかは良く分かりません。
フレーバーは独特ですがシステムは割と手堅い4X系ゲームっぽい感じで、ボード中央の富士山火口からタイルめくりで周辺を探索しつつ資源を集めて武器を開発して戦力を蓄え、頃合いを見てドラゴンに襲いかかります。
ルール上は6人までプレイ可能ということになっていますが、ドラゴンを倒すには武器を強化する必要があり、武器を強化するにはドラゴンを倒して得られる特殊資源が必要というループになっていて、簡単に倒せる弱いドラゴンの数が実質的なプレイ人数の上限になっています。初動でドラゴン倒し損ねると倒せそうなドラゴンがいなくなってしまい、次からは弱い武器でいきなり強いドラゴンに挑戦させられる過酷な足切りレースの様相を示します。実際にはBGGの推奨通り、2~4人が可能な範囲で3人ベストといったところです。対抗ゲームと協力ゲームのどちらかを選べるので、多人数プレイのときは協力ゲームの方がよさそうですが本質的な解決にはならないでしょう。最下位。

3人でドミニオンは最新の移動動物園拡張と陰謀2版の組み合わせで。1戦1敗。1戦だけではまだちょっと良く分かりませんが、基本的には拡張増えた分だけ手間かかる方向に進化してるとは思います。それなりには新しい要素が入っていて楽しめそう。

5人でファストスロース。カードプレイでさまざまな移動特性を持った動物に自分のコマを運んでもらって盤面を一周するというエルフェンランドのようなゲーム。近所に他のプレイヤーがいると移動手段の動物が集まりやすくもなれば、自分の使おうと思ってたのと違う動きをされて計画が崩れたりもする、といったところもエルフェンランドみたいです。マップや動物の組み合わせが可変になっていて、リプレイ性を上げているあたりがフリーゼらしさなんでしょうか。同点タイブレーク負け。

ML.K 6月例会

札幌市北区民センターでML.Kの6月例会がありました。参加者8人。
コロナ禍で3ヶ月ぶりの開催。部屋の定員も半分に減らしてくださいとのことでした。
Trails of Tucana (Aporta Games)・Clank! Legacy (Renegade Game Studios)・Soviet Kitchen Unleashed (HYBR)をプレイしました。

まずはツカナ諸島の小道。紙ペンゲームで何だか良く分からない島に道を作ります。ランダムにカード引きで地形が2種類選択されるので、ヘクスマップで指定された地形が隣接しているところに1本線を引く、というのを繰り返すだけ。地図にあらかじめ記載されているランドマークを繋いでいくと得点になるという仕組み。シンプルで分かりやすく、なかなかに悩ましい良作。勝ち。

2卓に分けて4人でクランクレガシー。全10話のふりをして実は隠しシナリオがあって全11話です。残っていた10話とX話をプレイして完了。何だかんだで最下位。役職の性能差が大きい割に入れ替える機会がほとんどないのと、死んだプレイヤーの次回のデッキにペナルティとして入る-10VPカードが恐らくは作者の意図以上にダメージが大きいので、割と勝ちプレイヤーと負けプレイヤーが固定する傾向にあってバランス面ではちょっと疑問が残ります。レガシーゲームとしては探索できる世界が思いの他広いです。お宝を掴んだら速く家に帰ってゲームを終わらせる競走システムとあちこち放浪して世界を探索するシステムはちょっと食い合わせが悪いので、協力ゲームではないのですが、ある程度は協力する雰囲気を作らないと探索し残しができてしまうかもしれません。だいたいのクランク好きを満足させるボリューム感だと思います。まあクランク好きでないと買わないゲームではあるのですが。

ソビエトキッチンは所有者がどこかでシナリオ1をクリアしてきたそうなのでシナリオ2を3戦して3敗。使ってみるまで色が確定しないキノコだとかラジオアクティブな食材だとか、もうこの時点でかなりぶっ飛んだゲームになっています。

ML.K 3月例会

札幌市北区民センターでML.Kの3月例会がありました。参加者7人。
Res Arcana (Sand Castle Games/テンデイズ)・On Mars (Eagle-Gryphon)・Silver & Gold (Pandasaurus Games)をプレイしました。

レスアルカナはテンデイズの日本語版。各プレイヤー8枚の山札を持ってそこから手札3枚引き、後はリソース交換とセットコレクションでカードを出したりカードの効果を使ったりして拡大再生産して共通場にあるもっと高価なカードとかタイルを買ったりしながら勝利得点の多かった人が勝ちというゲーム。最初からドラフトで8枚の山札を組むルールで遊んでいます。トムレーマンらしい凝縮された感がありながらほどほどに運要素もあるというゲーム。
ドラゴンの巣にシーサーペントを住まわせて黄金貯めるプレイで勝ち。

オンマーズは名前の通り火星を開拓するゲーム。弱いワーカープレース要素のあるアクション選択システムですが、プレイヤー駒が軌道上にいるときと地表にいるときで選べるアクションセットが全然違うので、タイミングよくシャトルで往復しながら火星に各種施設を建設していきます。必要なリソースを獲得するための施設を建設するためのリソースが足りません、という感じで序盤は割と何もかも足りないのですが、だんだんできることが増えていくあたりが火星開発感がよく出ていると思います。
バギーで火星じゅう走り回って無料で技術開発チット集める作戦でしたが及ばず2位。

シルバー&ゴールドはカードゲームでありながら紙ペンゲームという珍しい作品。カード1枚1枚すべてコーティングされているらしくホワイトボードマーカーで書き込んで消せるようになっています。全員共通のテトリスブロックが降ってくるので、その形状で自分のカードのマス目をすべて埋めると得点というシンプルなゲームです。
同点タイブレーク負け。

ML.K 2月例会

札幌市北区民センターでML.Kの2月例会がありました。参加者9人くらい。
The Gallerist (Eagle-Gryphon)・Cthulhu: Death May Die (CMON/アークライト)・Pandemic (Z-man)をプレイしました。

ギャラリスト4人。何年か前のキックスターターのゲーム。現代アートを扱う画商になってお金を稼ぎます。
システムは押し出し式のワーカープレース。押し出されたプレイヤーはボーナスアクションができるので、他人がやりたそうなアクションに1巡早く割り込んでおくとおトクです。
画商なので絵を安く買って高く売りたいのですが、絵の価値を上げるには画廊に客を呼ぶ必要があり、画廊に客を呼ぶには絵を買う必要があり、絵を買うにはお金が必要で、お金を稼ぐには絵の価値を上げる必要があるというループ構造で最初の10金10名声点をやりくりします。という構造上、序盤は何をやっても必要なものは手に入らないスローな展開ですが、後半はどんどん加速していき、やりたいことは山積しているのに突然終了する、といったペース感です。
絵は売らなくても最後に時価で評価されるので、売買でお金を稼ぐよりはできるだけお金をかけずに客を呼んで含み資産価値を上げていくのが効率よさそう。3位。

クトゥルフ・死もまた死すべし4人。アークライトの日本語版。戦闘メインの協力ゲー。セットアップ時に狂気カードが1枚ずつ配られて、ゲームの進行とともにSANを失うと確実に発症します。狂気も作戦に組み込んでいけるのは割と独特だと思います。SANを失うと代わりに自動的に各キャラクターの特殊能力がアンロックされていくので、後半ほどどんどんプレイヤー側も強くなって崖っぷち感がよく出ていると思います。2人落ちるもなんとかクトゥルフ征伐されて勝ち。

パンデミック4人。基本セットに役割とイベントのみ拡張のカードを投入。防疫の専門家・検疫官・遺伝子操作技師・通信指令員の4人で難易度は普通(エピデミック5枚)。割と強い役職が揃っていて、特に検疫官が無類の防御力を発揮、相当数のキューブを置かれる前にキャンセルしてくれました。エピデミック4回アウトブレイク1回で無事4種の治療薬を完成させて人類を救うことができました。現実世界もこんな感じにうまくいくといいですね。

ML.K 1月例会

札幌市北区民センターでML.Kの1月例会がありました。参加者10人くらい。
D-Day Dice (Word Forge Games)・Last Bastion (Repos Production)・Lovelace & Babbage (Artana)・Ankh’or (Space Cowboys/HJ)をプレイしました。

まずは長らく絶版だったのがキックスターターで再版されたD-Dayダイス。キック版も1年くらい遅れましたが。4人。
ノルマンジー上陸作戦以降の西部戦線を扱ったダイスゲームです。各プレイヤーがゲーム開始時点では4人ずつしかいない1小隊をそれぞれ担当して、ダイス振って役を作って兵士を呼び集めたりアイテムを拾ったりしながらドイツ軍の銃火をかいくぐりつつ前進し、全小隊が1人以上生き残った状態でマップの奥にある掩蔽壕に突入すれば勝ち、という協力ゲーム。
今回は半分チュートリアルな最初のシナリオをプレイ。本番の上陸作戦ではなく事前の演習作戦ということで、特に難しいところはなく無事目標地点を制圧して完了。

ラストバスティオンを4人。同社のゴーストストーリーズのリテーマで、ファンタジー世界で城を防衛する話になりました。
基本システムは特に変わっておらず、4方向から攻めてくる敵を捌きつつ、最後に出てくるボスを倒せば勝ちという協力ゲーム。
ちょっと易しくなっているという話でしたが、全然そんなことはなく、普通に敵の山札を残して敗北。いつも通り大仏(このゲームでは爆薬)を活用するのが鍵という事実を再確認しました。

ラブレス&バベッジ、4人。
マジョリティ要素ではあまり差がつかないので、やはりC~D列のパーツの使用得点の有無が勝敗を分けるようです。
全然獲得できず3位。

アンクォールはHJの日本語版。3人。
宝石の煌きのように宝石(このゲームでは商品)を取るか、宝石を払ってタイルを獲得するかを繰り返します。
獲得したタイルは縦横に並べるかピラミッドのように積み重ねることができ、色か絵柄が2枚以上連続してると得点になります。
誰かが13枚めを買ったら決算して得点を一番稼いだ人の勝ち。
宝石のような拡大再生産要素はあまりないのですが、ちょっとはあるので限られた手数でそれをうまく活用できるかどうかが重要そう。
だらーんと薄く広がっただけで得点効率良くなく2位。

ML.K 12月例会

札幌市北区民センターでML.Kの12月例会がありました。参加者8人。
Tapestry (SM)・Moon (garaizar)・Margot (風栄社)・Awkward Guests (Megacorpin Games)をプレイしました。

12月だというのに集まりがよく、まずは5人で大鎌戦役のストーンメイヤーの新作タペストリー。大鎌戦役よりはちょっと細かいヘクスマップに均等に各プレイヤーのスタート地点が分散配置されていて、中央にはやっぱりちょっと価値の高いヘクスが置いてあるあたりは大鎌戦役に似てなくもないですが、逆に似ているのはそこくらい。資源管理と文明発展のゲームです。
手番にできることは資源を支払って4種類の文明ゲージのどれかを上げてそのマスの特典をもらうか、手じまいして得点計算と資源の再生産を行うかの2択。全員が5回決算したら終了ですが、資源の産出量も消費量も人によって違うので、どんどん先に進んだりゆっくり確実に発展したりと差が出てきます。文明ゲージが4本しかなく先取り要素があるのに5人プレイ可能で1人あぶれてしまう設計なのはよく分かりませんが、急いで進めても無駄に彩色された建物フィギュアが置けるだけでそこまで大きな差ではないということなんでしょうか。
ランダムに配られた文明からリーダーを選択。決算ごとにどれか1つの文明ゲージを1歩無料で進めて特典も普通にもらえるというそこそこ強そうな能力。それならば他の文明ゲージを進める特典をいくつも持ってる科学が相乗効果で相性よかろうということで集中投資してみました。実がこれが割と罠。このゲームで最も大きな得点源は文明ゲージに対応して4種類ある生産建物を建てることによるボーナス得点で、できれば3回目の決算くらいまでに1ジャンル5軒を建てきるのが目標となります。ところが科学の序盤のマスの特典はランダムなゲージを1マス進めてそこの特典をスキップする、というものが多いので、気がつくと大事な建設機会を飛ばして先に進んでいる可能性が高いです。というわけでメインの科学とサブに選んだ技術の2本をほぼゲージMAXまで進めたはいいのですが、生産建物は全然建っていないという負け戦略で最下位でした。
タイトルほどタペストリー感はないのですが、そこは大鎌戦役にも鎌要素は別になかったので雰囲気タイトルです。人類が火を手に入れた次の瞬間に鉄道発明していたりフレーバー的にはちょっとおかしい現象がよく起きるのですが、ゲームシステムとしてはよくできてると思います。

4人でキックスターター発のムーン。1110011と書いてムーンと読むオシャレなボックスアート。月着陸のための軌道計算をするCPUになるというゲーム。ワード長4ビット、レジスタ4本、メモリ4ワード(1人1ワードなので)というミニマムなコンピューターを全員で共有して、ANDやORなどの論理演算を駆使してAレジスタの値を特定の数値(0~15のどれか)にするのが目的です。インストと1順だけプレイしてこりゃ無理じゃということで終了。コンピューターの仕組みがよく分かる優れた教材だと思うのですが。

3人でマゴット。2つの城に囚われた妖精を救いに行くという設定ですが、システムは坊主めくりのチキンレース。5火力分の衛兵を引いてしまう前に4色のリソースを既定数引くことができたら2VP+次回から使える特殊能力を獲得+余ったリソースをVPに変換、というのを5回繰り返します。実は失敗しても2VPもらえるので、基本的に差は余ったリソースの分でのみ発生します。他プレイヤーの手番中にすることが何もないので実質ソロプレイ専用かもしれません。もうちょっと妖精のVPとか性能とかインタラクションにメリハリがあった方がよいのではと思います。最後逆転狙いで特攻して無事玉砕。

4人でオークワードゲスト。これもキックスターターらしいです。一言で言うと複雑クルー。スマホアプリがランダムに決めた殺人事件を推理するのに必要十分な手がかりカードのデッキを作ってくれるので、後は自分に配られたカードと他プレイヤーと情報交換して手に入れたカードを読んで犯人と凶器と動機を推理します。結局のところは消去法で3要素を絞り込むゲームではあるのですが、単純に当たりカードが抜かれているだけ、というクルーとは一味違います。他人の興味を引くカードをちゃんと引けているかどうかの運要素が大きいような気がしますが、もうちょっとやりこんでみないと分からないですね。

ML.K 11月例会

札幌市北区民センターでML.Kの11月例会がありました。参加者6人。
Age of Civilization (ICE Makes)・Western Empires (999 Games)・The Taverns of Tiefenthal (Schmidt)をプレイしました。

4人で人待ちにキックスターター発のエイジオブシビライゼーション。ありがちなタイトルですが30分でできる小箱の文明発展ゲームという意欲作。香港だか台湾だかのゲームメーカーだそうです。
48枚ある古今東西の国カードを自由に3枚組み合わせて自分だけの文明を作ろうという、なかなか夢を感じさせるコンセプトのゲームです。ミープルとアクションマスがあって見た目ワーカープレースですが、実際には自分の置いたワーカーを手番終了時に全部回収するので単なるアクションポイント制。ミープル以外のリソースはお金だけなので、ミープルを割り当ててお金を稼いで、技術を買ったり、七不思議を買ったり、勝利得点を買ったりします。コンポーネントの制約の中で随所に考えられたシステムを持つ独特のゲームです。
技術開発ゲーなのですが、一切技術持ってないと追加VPがもらえるケルト人をメインに1VP差で勝ち。

西方帝国はメガシビライゼーションの西半分版。旧版アドバンスドシビライゼーションの西方拡張込みのマップからバビロニアを抜いて代わりにマップの北端にケルト人が追加された範囲を扱います。文明発祥からの技術開発+地政学ゲームでバビロニアが入ってないのはちょっと残念というか、それだけ昔のアバロンヒルの切り出し方が秀逸だったのだろうとは思います。その辺は今後出る東半分版も買ってね、ということなんでしょう。でも東半分版も買ってくれそうな人はもうメガシビ全部版持ってるんじゃないかと思います…
コンポーネントは旧作の雰囲気を残しながら綺麗にリデザインされたアートワームがリメイクとして素晴しいのですが、1つだけ欠点が。交易カードの山札を置く付属のトレイがピッタリサイズすぎてスリーブをかけたカードが収まりません。このゲームで最も汚れる可能性が高く、かつ汚損するとゲームにならない最重要コンポーネントなのに。というわけで3Dプリンタで独自設計のトレイを作成。割と満足度高いのができましたが、どの山札が何レベルのカードがぱっと見で分からないので何か方法を考える必要がありそうです。
基本的なシステムはアドシビを踏襲しています。プレイ人数分の国しか登場しなくなったのでちょっとマップ狭めでしょうか。また、どの文明も初期位置がマップ端じゃなくなりました。ヒッタイト(旧名アジア)とかローマ(旧名イタリア)が本来の領土に到達するまで異常に長距離旅しなくて済むようになりました。史実無視して別天地に移住するのも難しくなっているので善し悪しではありますが。その余波というか副作用でミノア(旧名クレタ)から、異民族の来襲の災害カードの効果を受けないという特典がなくなっています。
システム面での違いとしては、6レベル以上の各レベルに交易不能の災害が計4枚追加されたこと、山札が尽きたときの代償として価値0の「水」という商品が追加されたこと(いくら集めても無価値ですが交渉の枚数合わせとしては使えます)、交渉時にブラフのカードがどれか明示するバリアントが正式ルール化されたこと、文明カードが大幅に増えて51種類になったこと、ASTを進めるのに文明の色を揃える必要がなくなったこと、といったあたりが主なところでしょうか。旧作から続投している文明カードもちょっとずつ修正されていて、昔から強力なことで有名だった貨幣とか農業とかにマイナス効果が追加されています。全体的にバランス調整+自由度増加を目的に細かい変更がされている印象です。
今回は6人プレイ。強国として有名なアッシリアとエジプト、新勢力のケルトが入りません。順番をランダムに決めると1番。アッシリアがいないなら小アジアを独占できるヒッタイトがよかろうと思って選んでみましたが、マップもどうやら調整されているらしく昔はあった人口3のエリアがないとか思ったよりは土地痩せています。各自国選んでとりあえず序盤は人口を倍々ゲームで増やすだけの簡単なお仕事、国境線で揉めたり揉めなかったりしながら和気藹々と都市を建設していきます。結局全員6~7都市くらい建てて災害が飛び交い文明カードを2~3枚買って中期青銅器時代に入るか入らないか、といったあたりで時間切れ終了でした。

4人で深い谷の酒場はデッキ構築+ダイスドラフトで酒場を経営するゲーム。従業員と客がカードになっていて、引いてきたカードにドラフトで入手したダイスを割り当てるとお金かビールが産出され、お金とビールを消費して従業員と客のカードを買い増すというのを繰り返します。初見だとどうやって回すのかちょっと分かりにくいのですが、分かってしまえば結局のところお金を生んでくれるお客を買うためのビールを買うためのお金が必要、という循環構造で思ったよりは見通しのよいゲーム。6金でちょっと高いビール納入業者?のカードが最重要なので、まずはそれを買えるように計画していくのがよさそう。2位。

ML.K 10月例会

札幌市北区民センターでML.Kの10月例会がありました。参加者10人くらい?
Vindication (Orange Nebula)・Irish Gauge (Winsome Games/Capstone Games)・Jaws (Ravensburger)をプレイしました。

4人でキックスターター発のヴィンディケイション。身一つ無一文からカタン島みたいな島を探検して仲間を集めたりお宝を探したりするゲーム。お金集まったらしくコンポーネントは豪華ですが、いくつも入っている豪勢なフィギュアは選択ルールでしか使わないという。
各自テラミスティカのパワートークンみたいなキューブと3マスの皿を持っていて、ここにパワーを貯めたり支払ったりしながら移動先のヘクスの効果を使ってさらにパワーを貯めたりお買い物したりという感じでゲームを進めます。すべてのキューブを2枚目の皿に移すことができたら真の能力が解放されて自キャラが強化される(ついでにVPももらえる)という特典があるのですが、パワーの運用がテラミスティカほどカツカツではない上に、解放された真の能力も実際のところ普通に雇った仲間に劣るのでちょっと罠っぽい。なるべく早期に仲間を2色か3色揃えてそこから先は上級カードに手を出していくのがよさそう。
これが初作品のメーカーのようですが、割とシステム的な見通しもよくカードの特殊効果も盛り盛りで面白いゲームだと思います。3位。

5人でアイリッシュゲージは最近出た2版。鉄道会社の株を買って線路を延ばして配当をもらって株に再投資し、最終的な総資産で勝敗決めるというそのまんまな鉄道ゲーム。会社の収益を上げるには線路を延ばす必要があり、それができるのは会社の株を1株以上持ってる株主が自分の手番を消費して行なう、というよくある仕組み。1人社長よりは複数人で持ち持ちになっている会社の方が成長しやすいのですが、当然配当金も折半です。比較的短時間で鉄道ゲームらしい経済ゲームになっているのですが、鉄道会社はわずか5社、各社の株も2株~4株とゲームの規模もやや小さめ。自分だけ儲けようとすると孤立するのに他人の褌で戦おうとすると社長に勝てないというジレンマのゲームになっています。株の購入が競りなので、ここで失敗すると逆転はちょっと難しいかもしれません。2位。

何で今ごろ急にゲーム化されたのかよく分からないジョーズ。4人。サメ1人対人間3人に分かれるチーム戦です。前半戦後半戦の2本立てで、前半は秘密裏に隠れて移動しながら海水浴客を襲うサメを探し出すスコットランドヤードのようなゲーム。後半は、船を破壊しようとするサメを相手にダイス振ってダメージを与えあう戦闘ゲームです。みんな全然期待してなかったのですが、これが原作をうまくゲーム化している驚きの好作品。特に前半部はいると分かっているのに発見できないサメと、何も知らずにビーチに繰り出す海水浴客の対比がまさに映画の雰囲気のまま。BGG7点台後半の高評価もなるほどです。後半も戦術性と運の要素のバランスが良く、手に汗握る戦いが展開されます。残りHP1のサメが最後まで生き残った漁師クイントを喰い殺して人間の負け。

ML.K 9月例会

札幌市北区民センターでML.Kの9月例会がありました。参加者7人。
The Game (NSV)・Tiny Epic Mechs (Gamelyn Games)・Wu Wei (Gray Wolf Games)・Gizmos (CMON)・Iron Dragon (Mayfair)をプレイしました。

まずは4人で人待ちザ・ゲーム・エクストリーム拡張。何枚かのカードにプレイ時のペナルティがついています。無視すれば普通のザ・ゲームとして遊べますが、今回は拡張のルールを適用。割と難易度高くなっていて完全敗北。

タイニーエピックシリーズの新作、タイニーエピックメック。パワードスーツを着てバトルロイヤルをします。例によって武器を入手したらミープルに武器のコマを持たせるアイテミープルシステムです。ゲーム開始時は生身の人間ですが、ゲーム中にメックに乗り換えることができ、メックに乗ったらミープルも外装を装着してメックになります。システムは移動方向とアクションを同時プロットして逐次解決し、他プレイヤーとぶつかったら戦闘になります。戦闘の勝敗と土地の支配でVPが入るという仕組み。ゾンビほどの傑作ではないですが、それなりには遊べると思います。勝ち。

卓分けて3人でウーウェイ。去年のキックスターターのようです。お金集まったらしくコンポーネントはいろいろと豪華です。盤上を旅して5人のマスター全員に会って教えを請いお家に帰るというストーリーですが、見た目もシステムもかなりアブストラクト風です。秘密情報はないので、5人のマスターに会うまでは割と平和に進みますが、最後にスタート地点に戻る段階になると熾烈な妨害合戦が始まります。これ後半だけプレイすればよいのでは。負け。

4人でギズモ。CMONですがフィギュアは入ってません。ガムボール販売機みたいなマシーンから出てくるプラスチック球で表わされるエネルギーを集めて機械を作って得点を競うゲーム。新版旧版あり、新版はガムボール販売機がプラスチック製になって安定動作するようになったそうです。今回プレイしたのは旧版の厚紙で組み立てる方式で、ときどき内部でボールが転がり落ちるのでちょっと不便という。
各機械カードのボーナスを組み合わせて一手番で次々とアクションを連鎖させるのは爽快ですが、割と単純な拡大再生産なので、序盤でうまく噛み合うラインを作れたら以降の逆転要素は薄い感じ。1エネルギー1VP換算なので、まずはエネルギーの供給態勢を作るのが先決そう。負け。

3人でアイアンドラゴン。まずはハーフエルフを雇ってRailla~Bluefield間の幹線を作ってすぐにウィーフォークに交代させてここからは海の人、と思ったら地下世界のエールの商売しか引きません。中盤内海を船で往復してそこそこ稼ぎましたが1巡間に合わず。