K川氏の自宅ゲーム会に参加しました。参加者4人。
1862 (LMN+B/GMT)・PARKS (Keymaster Games)・メポソタミア(るりるりゲームズ)・Glux (Queen)をプレイしました。
まずはGMTから再版された1862。イギリスはロンドンの北東のコブのように丸くなってるあたりの、18OEなんかだと1HEXにも満たない地域に20社も登場するという「狭い」18XXゲームです。
ルールはそこそこ複雑な方で、列車は貨物列車・鈍行列車・特急列車と3種類も登場し、それぞれ運行ルールが違います。会社は建てかたによって設立時に100%資金を持って開始する特許会社か、株が売れた分だけの資金を持って開始する非特許会社かを選べます。運営中の資金調達システムも、自社株買いあり、1870スタイルの株の再発行あり、他社との合併ありと自由自在です。ただし借金はありません。再発行や合併をすると会社の経営は楽になりますが、手持ち株数が減って社長の手取りは減るというジレンマ。
従来の18XXによるある不自然なゲーム的なルールにもいくつか修正が加えられていて、例えば1つの会社が列車を複数持って走らせる場合はすべての列車の路線がどこかで交差または接続している必要があり、なおかつ最低1本は本社を通過しなければならないことになっています。これによって本線から支線が分岐する自然な路線図が描かれるようになります。
株価の4倍以上配当すると株価が4マス前進するという極端な株価上昇をするので、多少内部留保してでもいい列車を複数調達してピーク性能を上げていくのがよさそうです。会社が破綻することはあってもプレイヤー破産はないマイルドなシステムですが、その代わりプレイ時間はそこそこかかります。一応ゲーム中の列車総数を減らしてプレイ時間を調整できるようになっていますが、ショートゲーム仕様でもたっぷり5時間以上かかりました。
南端の2社を独占してロンドンの入口を駅でブロックする作戦が当たって資金繰りは悪くなく、4社建ててうち2社を合併させ3社残しで全社1両ずつパーマネント列車を調達できました。終盤1社に列車を集めるエース会社作戦にかなりまくられましたが持ち株数の差で僅差勝ちでした。
キックスターター発のパークスはアメリカ国内の国立公園をあちこち歩き回ってリソースを集めるセットコレクション。東海道っぽい牛歩システムですが、1回だけ他人の占領してるマスに後入りできるというルールが秀逸。この後入り権をいつ切るか、いつ回復させるかの駆け引きがゲーム性を上げています。先手番がかなり有利なシステムなので、序盤はタイミングが合うならスタートプレイヤー取りに行くのがよさそう。最下位。
メポソタミアはピラミッドを探検する協力ゲーム。けったいなジャングルジムのような形のピラミッドの上にアクションキューブを置き、90度ずつ回転させながら下段に降ろしていきます。各キューブには各2面くらいアクションできる面があって自分の番に自分の方を向いていれば対応するアクションを実行して探検を進められるのですが、最下段まで落ちてしまったキューブはそれ以上アクションには使えなくなるので、うまく回転させて順番に探検を進めていく計画性のゲームです。正直説明するのも難しいのですが、ルールブックはそれに輪をかけてこの独創的なシステムを説明できておらず、およそ日本語として解読できるレベルに達していません。手づくり感あふれるコンポーネントはなかなか味があってよいのですが。1戦1敗。
グリュックスは袋引きしたタイルを一定のルールに従って盤面に配置してエリアマジョリティをするアブストラクト。システムはシンプルですが、なかなか思ったところには置けず取ったり取られたりで先の読めないゲームです。ひさしぶりに古き良きドイツゲームをプレイした気分になれる良作。古いの引っぱり出してきたのかと思ったら意外と最近の作品だそうです。2位。