バナースピア クラスガイド

クラスの特徴

バナースピアは高HP型で近接範囲攻撃・遠距離攻撃・永続的シールド・ヒールといったアタッカー寄りのタンクに必要な要素がすべて揃ったクラスです。
フォーメーション攻撃に味方が必要なため、味方依存度の高いクラスです。並んで戦ってくれるアタッカークラスがいないと自分の召喚獣に頼るしかなく自由度が大きく減ってしまいます。

手札枚数

手札10枚、最長25ラウンド戦闘を継続できます。序盤でバナーを召喚したりUnbreakable Wallの下段を貼ったりする程度であれば、よほど長いシナリオでない限り問題になることはないでしょう。

専用システム

バナースピアのすべての範囲攻撃には味方位置指定ヘクスが含まれています。これは、指定されたヘクス(複数あればすべて)に必ず味方がいなければならない、という条件です。
味方のフィギュアであれば何でもよいので、味方キャラクターでも召喚獣でも条件を満たすことができます。シナリオによりますが、味方NPCや味方とみなす物標を使うことすらできます。
カード選択時には、具体的なカード名と具体的な数字を言うことが禁止されているだけで、ボード上の具体的なヘクス位置を指定してここに来て、といった相談をすることは禁止されていません。バナースピアの場合は綿密な打ち合わせが欠かせません。

エレメントの運用

風マナの生成と消費ができます。生成量も消費量も釣り合っていて、個人で完結できるタイプ。
風マナの生成のほとんどは遠距離攻撃からなので、遠距離攻撃を捨てるビルドだと全くマナは使えなくなります。

ビルドスタイル

主要なカードがレベル1から揃っているので、シナリオやパーティー編成に応じて柔軟に手札を組み替えることができます。Unbreakable Wallの下段を使うかどうかで戦略が大きく2つに分かれます。

フォーメーションリーダー

タンク向きの基本的なビルド。序盤にUnbreakable Wallの下段を貼って防御力を確保します。Unbreakable Wallの副作用で遠距離攻撃の射程が減ってしまうので、必然的に主要な攻撃手段はフォーメーション攻撃になります。要所でAt All Costの下段を貼ってReinforcementを召喚しつつ、範囲攻撃で複数の敵を一手に引き受ける戦い方をします。

ジャベリナー

パーティーにタンクがもう一人いるときの代替ビルド。Unbreakable Wallの下段は使用せず、遠距離攻撃とサポートに徹します。攻撃力不足を感じる場合は、Rallying Cryの下段の赤バナーがおすすめ。バナーとしては立ち位置の自由が効き、地味にDPSを引き上げてくれます。

パーク

を4枚、を2枚、抜くか置き換えることができます。が残るなど、アタッカーとしてはやや物足りないです。

非AMDパーク

アイテムのを無視し、を1枚除去
タンク職の定番パーク。おまけ効果もあってお得なので最初に取得すべき。

大休息の終了時に、3以内の味方1が2できる。召喚獣ならあなたがコントロールする
バナーを多用するプレイスタイルにおすすめ。

あなたがドアを開けたときはいつでも、+3
どんなプレイスタイルでもバナースピアが単独で突出していいことは何もないので、このパークはもっぱらドアを開けた直後にものすごい勢いで前の部屋に戻るために使用されます。

シナリオごとに1回、あなたのターンに、以後そのラウンド中2を実行できる
いざと言うときの緊急用。チェック2つは重いような気がする。

マスタリー

3つの異なる範囲攻撃で3以上の敵を攻撃する
同じカードを2回以上プレイしてもカウントされないので、3ヘクス以上の範囲攻撃が3枚必要です。そのそれぞれで3体の敵を攻撃してください。結果はミスでも問題ありません。生き残った敵を次の攻撃に含めても構いません。レベル1のUnbreakable WallとResolved Courageに加えて、通常はレベル3のLet Them Comeを使用するのが最短になります。

召喚獣(バナー)を第1ターンにプレイし、自分から3を維持し、シナリオ終了まで生存させる
シナリオを選ぶマスタリーです。一定時間1つの部屋を守りきるタイプのシナリオであれば容易に達成できる可能性があります。シナリオ終了前にバナースピアが脱落したときは、召喚獣も同時に除去されるので達成になりません。

その他の運用

アイテムガイド

推奨初期装備のウィングドシューズとヒーターシールドでよいでしょう。
ジャンプ能力を持たないのでフォーメーションを組むためにもウィングドシューズはほぼ必須。
ヒーターシールドをポイズンダガーに替える手もありますが、タンクの役割を期待されることが多いでしょうから、盾の方が安全かと思います。

強化

安価で効果的な強化をいくつか挙げてみます。

At All Costs (下段): 召喚獣に移動+1 (60GP)
Javelin (上段): 毒 (50GP)
Tip of Spear (下段): +ジャンプ (60GP)
Combined Effort (下段): 味方に移動+1 (60GP)
Pincer Movement (下段): 移動+1 (30GP)

移動に弱点を抱えやすいので、自分や味方の移動を強化すると運用の柔軟性が増します。
攻撃面では強化できるポイントが少ないです。

カードリスト

レベル1

At All Costs 60
3 すべての味方 / HPの増加した味方ごとに1 / 1
召喚: 1 2 この召喚獣の移動はあなたがコントロールする / 1

上段は強力な全体ヒール。バナースピア本人は回復しない上にHPの余裕が必要ですが、多人数パーティーでは特に劇的な効果を発揮します。毒に対しては毒が抜けるだけでHPは回復しないので、バナースピアへのダメージがなく気軽に使うことができます。
下段はフォーメーション攻撃の要となる召喚獣。ロスト属性がついておらず、死んでも次の休息で復帰できて惜しくないのが利点。イニシアチブが中途半端なので、フォーメーション攻撃するそのターンに出す場合はやや扱いずらいのが欠点。
⭐⭐

Rallying Cry 71
3 1 1 / 1
召喚(バナー): 4 2以内の味方は毎ターン1回の攻撃に+1 / 2

上段は再使用可能で火力も十分な武装解除。これがレベル1から使えるのはバナースピアの利点と言ってよいでしょう。その代わり、自分と味方で敵を挟む必要があるのでフォーメーションを組む難易度は高め。
下段は赤バナー。火力アップの性能は十分ですが、HPがやや低いのが難点。攻撃を受けないようにしっかり守ってあげる必要があります。

Unbreakable Wall 83
3 1 3 1 / 1
1 / あなたのすべての遠距離攻撃は-1 / 2

上段のフォーメーションは隣に立つだけでいいので比較的簡単なのに範囲があ広く使いやすい。ただフォーメーションメインで戦うならば、下段で使う方が多いのでマスタリーに挑戦するとき以外は使う機会は少ないです。
下段はサンキーパーを彷彿とさせる永続的な防御効果。強化を貼るポイントがないので、さすがにサンキーパーには及びませんが。副作用の射程-1も、遠距離攻撃をしないか、どうせ最前線にいるので射程は十分と考えるならどうということはありません。
⭐⭐⭐

Javelin 21
3 3 /
1 / 2 3

上段は基本的な遠距離攻撃。
フォーメーションを組むときに、下段で敵の位置を調整するのにも使えるので、近接メインのビルドでも1枚入れておいて損はないカード。

Deflecting Maneuver 15
2 [: +1 有利 1] / このラウンド中、あなたに対するすべての攻撃は不利を得る /
2 (遠距離攻撃にのみ有効) /

上段はJavelinとペアで持って行って風マナを吸わせれば十分に水準以上の攻撃。
下段が有効かどうかは敵の構成次第といったところ。

Tip of the Spear 67
3 3 2 1 / 1
4

上段は味方を自分の後ろに置くだけでよい安全なフォーメーション。それでいてロングスピア型の攻撃範囲は使い易く、序盤の主力となりえます。
下段の移動力も文句ありません。
⭐⭐

Combined Effort 32
3 1 1 / 1
2 / 2以内の味方2: 2

上段は流血つきとは言え、特別なところのない攻撃。フォーメーションの難易度は低いので複雑な陣形が組めそうもないのときの予備として持っておきたい1枚。
下段は自分も味方も移動できて、フォーメーションを組むにもバナーを持ち運ぶにも使える汎用性の高い移動カード。ただ、射程がちょっと短すぎで先に自分が移動すると味方が範囲から外れがちです。

Set for the Charge 06
このラウンド中、敵があなたに隣接するヘクスに移動またはテレポートしたときはいつでも、その敵に2 /
4

当分の間、バナースピア最速になるカード。敵が動いて布陣が崩れるのが最も困るので、ほとんどの敵に先制できるこのカードはここぞというときに切っていきたい。
⭐⭐

Pincer Movement 69
5 1 1 / 1
1 / 1

額面攻撃値ではレベル1最大。自分と味方で敵を挟む必要があってフォーメーションの難易度は高め。5火力程度では即死とは行かないので、略取が必要なければ抜かれがちです。

Regroup 25
2 2
3以内の味方2: 3

意外と自分をヒールできるカードは少ないので、汎用的に誰でもヒールできるこのカードは1枚持っておきたい。額面回復力は少ないですが、再生つきなので、移動中で敵のいないタイミングで使えばそれなりの回復になってくれるはず。
下段はあって困らない味方移動ですが、自分が移動できません。バナーを持ち運ぶ分には十分使えますが、フォーメーションを組むにはちょっと使いにくい。

レベルX

Resolved Courage 10
3 3 1 / 1
このラウンドの、あなたか隣接する味方の次の攻撃能力に+1 /

上段は味方を後ろに置く簡単なフォーメーションでありながら、3ヘクスの広い攻撃範囲を持ちます。
上段が優秀な分、下段で使う機会は少ないのですが、範囲攻撃やマルチターゲット攻撃の全体を+1してくれるので、タイミング次第でかなり火力を上乗せできます。
イニシアチブも万全で、Xに置かれていますが、当分の間は優先的に選択されるコアカードです。
⭐⭐

Incendiary Throw 22
1 3 この攻撃で対象がを受けたら、対象と対象に隣接するすべての敵に /
召喚: 5 2 1 / 2

上段はせっかくの流血ですが、流血を入れたい高シールド低HPの敵にはシールドに阻まれて入らないあたりが使い勝手が悪すぎます。
下段の召喚獣も平凡な性能で、特にこれを使う理由はないと思われます。

Driving Inspiraiton 18
2 4 有利 /
召喚(バナー): 4 3以内の味方は、ターンの開始時に1 (自分) / 2

上段はUnbreakable Wallで減殺されても十分な射程を持つ遠距離攻撃に地味に有利もついていて水準以上。光マナは特に要らないですが。
下段はヒールの青バナー。防御的な特定のシナリオでは無料で大量の味方の毒を抜いてくれる心強い1枚です。
イニシアチブも良好。

レベル2

Meat Grinder 62
4 2 1 / 1
3 / 1 1

上段はフォーメーションの難易度は高いですが、その価値のある十分な範囲と火力の攻撃。
下段の移動と回復で使用しても申し分ありません。
⭐⭐

Pinning Charge 17
2 3 [: +1 1] 対象に隣接する味方ごとに+1
4以内の味方3: 2

上段は味方依存の遠距離攻撃。小人数パーティーでは真価を発揮できません。
下段はRegroup下段の若干数値が違うバージョン。

レベル3

Let Them Come 24
2 3 1 / 2 の味方と自分 / 1
召喚(バナー): 7 1 (隣接するすべての味方) / 2

上段は隣に立つだけの簡単なフォーメーションで攻撃範囲と実質的な射程距離に優れ、毒の追加効果も優秀で、おまけにヒールまでついてくる上にイニシアチブまで十分に速い完璧なカード。
下段の緑バナーも、効果範囲こそ狭いものの、効果は文句のつけようのないシールド1。これも防御的なシナリオでは味方の戦線を支えてくれます。バナー自身のHPも若干多めで多少油断しても倒れにくいのが強み。
⭐⭐

Head of the Hammer 87
7 1 1 / 3
4 / すべて 1 /

強力なロストの上段と汎用的な下段の理想的な組み合わせ。
とは言うものの、このカードでなければならない強みには欠ける。
バナースピアのイニシアチブとしては最遅なので、それを目的に取るのも一考か。

レベル4

Boldening Blow 72
4 4 2 範囲内の敵1 / (の味方) / 1
2 / 3以内の味方2: 3

上段は一見強力な範囲攻撃に見えますが、実際は赤ヘクスの範囲内の敵から1体だけ選んで攻撃できるというカード。それでもスタンや武装解除がレアになったFrosthavenでは貴重品です。
下段はCombined Effortの単純なアップグレードで、これだけあればかなり自由に位置を調整できるでしょう。イニシアチブが悪化しているのが欠点。

Air Support 20
4 3 2 /
召喚: 1 3 2 / 1

上段はJavelineの単純なアップグレード。
下段はAt All Cost同様の使い捨て召喚獣。イニシアチブが良いので、召喚直後にフォーメーションに組み込む分には使いやすい。移動をコントロールできないので、後は弾除けの仕事を1回してくれるかどうかといったところ。

レベル5

Explosive Epicenter 78
3 1 6 1 / の味方と自分: 1 / 1
1ターンに1回、自分のターンに、敵が3にいるなら、隣接する味方1と自分: 1 / 2

上段の攻撃範囲は広いが、大量の敵に包囲される隙間に自分と味方を押し込む必要がある形状が独特すぎてフル活用は難しい。片側だけUnbreakable Wall上段と同じ範囲で使えれば御の字であろう。
下段はフォーメーションの構築やバナーの運搬を格段に楽にしてくれる。ただしバナースピアの手札枚数敵にさらにロストを切っていくのは重いかもしれない。

Hold the Line 05
2 / 隣接するすべての味方: 2 /
3 / 2 / 3 / 2

上段は強力なシールドだが、せっかくの上段では攻撃をしたいところではある。
下段も同様に強力なシールド+報復だが、ロストを切るには惜しい性能。
イニシアチブは最速なので移動2で満足すべきかもしれないが、それならイニシアチブ06移動4のSet for the Chargeでいいわけで。

レベル6

Barricade 16
3 4 2 / の味方と自分: 1 / 1
召喚(バナー): 5 各ラウンドに1回、隣接する味方1の最初のを無効化 / 2

上段は3人必要だが横一列で難易度は低い。シールド1で味方を守ることもできる安全なフォーメーション。
下段のバナーはバナーとしては珍しい「範囲内の全員」ではなく「範囲内の最初の1人だけ」効果。少人数向けのバナーと言える。

Bolstering Shout 75
3 3 [: +1 1]
3 / 2 3

上段は風マナがなければ平凡な性能。

レベル7

Tri-Thrust 27
7 1 2 / 1
3 / 1 3 [: 代わりに、2ヘクス以内の3 1]

上段はロマンの溢れるフォーメーション攻撃。攻撃7気絶をロストでなく使用できるのは驚異的だが、同じく驚きの三位一体攻撃を要求される。
下段はバナースピア唯一の下段攻撃。攻撃力は大したことないのでAMDの引きに期待。風マナを吸えばどんなフォーメーションに対応できるだろう。

Lead from Afar 80
2 4 対象に隣接する味方ごとに+2
召喚: 4 2 2 4 / 2

一方こちらは面白みがない代わりに堅実なカード。
上段は味方の後方から撃っていれば攻撃4なり6なりは期待できる。
下段の召喚獣も、一度召喚したら後は手がかからないが、その代わりこの射程距離ではフォーメーションに組み込める位置に来ることもないだろう。

レベル8

Sweeping Aid 73
4 2 3 1 / 1
2 2 / 3 / 2 2

上段は一見Resolved Courageと同じに見えるが、自分と味方の位置が入れ替わっていて、味方を敵の前面に押し出す危険なフォーメーション。
下段は2回のヒール2は毒抜きに使うこともできて、ヒール4よりも有用。

Taunting Hown 11
2 すべて 4 / 3 / 2
3 / 3以内の味方2: 3

上段は特に工夫もなくシールドを貼るだけのカードをロストしては後が続かないのではないだろうか。
下段はCombined Effortの単純なアップグレード。イニシアチブも高速で、Boldening Blowと2枚併用すればフォーメーションの構築に困ることはなくなるだろう。

レベル9

Take No Prisoners 85
3 9 2 / 1
召喚(バナー): 9 4以内のすべての敵はターンの開始時に1 / 2

上段は驚異的な広範囲攻撃。味方2人を要求するが、バナースピアの後ろで守れる陣形なので難易度は低く危険も少ない。
下段の黒バナーも、効果範囲が広いので、大抵のシナリオで1部屋をカバーできるのではないだろうか。HPも潤沢で、肉壁としても十分に使える。

Hail of Spears 44
5 4 隣接するバナーの召喚獣ごとに+1 / 隣接するすべてのバナーを対象1に隣接するヘクスに
4 / 召喚(バナー)を持つカードを2枚までロストから、直ちに召喚(バナー)を実行する /

上段は真価を発揮するためには1〜2本のバナーをすでに立てている必要がある。加えて、バナーを敵の隣に移動させる能力が拒否できないので、バナーが危険にさらされることになる。運用は難しい印象。
下段は途中でロストしたバナーを回復する効果。とはいえ、バナーが攻撃されて死ぬようなムーブを計画に組み込むのは難しいので、休息時にあらかじめバナーカードをロストに埋めておいてそれを回収する形になるだろうか。